来年開催するつもりで考えているオープンセミナー用のネタ作り。2週間ぶりに拙著を読み返しています。
読み返しながら思い出した事。それは、大学のとき文学の先生に教えて頂いた一言。
「小説って言うのはね、世に出た、つまり出版された瞬間から著者の手を離れるんだよ。著者の手を離れて、皆が自由に解釈するものなんだ。著者自身も、他の人と変わらない一人の読者になるんだよ。」
本作を執筆するにあたって強く意識していたことの一つが、これです。ビジネス書である以上様々な学びを込めなくてはいけないのは当然ですが、ビジネス文学と言う極めて特殊な位置づけの本にするためには、出版され、人の手に渡り、人々がそれぞれの視点で様々に自由な解釈が出来るようにしなくてはいけない、と言う事です。
しかも「高校生から経営者まで」と言うコンセプトを維持するためにも、表現は簡単で、しかも意味深い物でなくてはいけません。だから本文を書き始めるまでと、書き終わってからが一番大変でした。本文自体はわずか6日で、あっさりと書き上げています。
文学書としての位置付けを忘れず、それでいてビジネス書としての要素を絶対に譲らない。しかも誰にでも読みやすく、解釈を限定しない本であること。だからこそ、この本の味わいと言うものが出てくるものと信じています。
発売されてから3週間、自著の読み返しはこれで二回目。極めて客観的に読んでいますが、自著なのに新しい解釈が生まれてきます。大学生当時、素晴らしい文学の先生に教えを請うことが出来たのが、本当に有り難い限りです。
ちなみに私の筆致に大きな影響を与えたマーク・トゥウェインやエドガー・アラン・ポーの作品の魅力は、その先生に教えて頂いた事を今さらながらに思い出しました。重版がかかったら、その時絶対に、サンクスリストに名前を追加させて頂こうと思います。
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